BRIGHT WORKS
日本ハム株式会社 食肉事業本部 インタラクティブウォール
お客さまの能動的なアクションで興味を引き出し、
体験を通じて印象に残してもらうインタラクティブウォール
「何ができるか」を体感してもらい、
展示の在り方から共に考える
ご依頼をいただいた食肉事業本部は、高品質な食肉の安定した提供を担う部門で、食肉事業はグループの売上高の50%以上を占める主力事業です。
世界的な人口増加などでたんぱく質が不足する「たんぱく質クライシス」に備え、代替品の開発やサステナブルな生産・製造体制の構築といった取り組みも進めています。
しかし、こうした活動は、中心となって関わる人以外には理解しにくい分野。これまでの展示会では、「自社の売上には直接関係がない」「試食のほうに興味がある」と、食肉事業本部の展示会ブースを素通りするお客さまが多かったそうです。「質の良い食肉を提供し続ける努力」が自社商品に与える価値を、顧客に説明しきれていなかったともいいます。
ビービーメディアは、課題を解決するための展示会ブースのあり方から一緒に考えていこうと、担当者さまを「TECHPLA BASE(※1)」にお招きし、体験まわりのコンテンツやデモの体験を通じて「ビービーメディアに何ができるか」を実感していただきました。
その結果、VRを使ったコンテンツが候補にあがりましたが、一人の世界に没入するVRはにぎやかな展示会会場にそぐわないと判断。見た目でインパクトを出して注意を引きつつ、見る人自身の動きをきっかけとして情報を取得できるインタラクティブウォールを提案しました。
※「TECHPLA BASE」
オフィスの地下1階にある、研究開発拠点のラボとスタジオを一体化させたスペース。ビービーメディアの実験的な取り組みなどを、実際に体験してもらうことができる。
世界的な人口増加などでたんぱく質が不足する「たんぱく質クライシス」に備え、代替品の開発やサステナブルな生産・製造体制の構築といった取り組みも進めています。
しかし、こうした活動は、中心となって関わる人以外には理解しにくい分野。これまでの展示会では、「自社の売上には直接関係がない」「試食のほうに興味がある」と、食肉事業本部の展示会ブースを素通りするお客さまが多かったそうです。「質の良い食肉を提供し続ける努力」が自社商品に与える価値を、顧客に説明しきれていなかったともいいます。
ビービーメディアは、課題を解決するための展示会ブースのあり方から一緒に考えていこうと、担当者さまを「TECHPLA BASE(※1)」にお招きし、体験まわりのコンテンツやデモの体験を通じて「ビービーメディアに何ができるか」を実感していただきました。
その結果、VRを使ったコンテンツが候補にあがりましたが、一人の世界に没入するVRはにぎやかな展示会会場にそぐわないと判断。見た目でインパクトを出して注意を引きつつ、見る人自身の動きをきっかけとして情報を取得できるインタラクティブウォールを提案しました。
※「TECHPLA BASE」
オフィスの地下1階にある、研究開発拠点のラボとスタジオを一体化させたスペース。ビービーメディアの実験的な取り組みなどを、実際に体験してもらうことができる。
単なるアートではない、
取り組みに興味を持ってもらうための体験を設計
インタラクティブウォールのような体験型コンテンツを作成する上で、ビービーメディアは関連する情報をあまねく収集して理解し、必要な情報を整理してアウトプットする情報設計を重視しています。これは、コンテンツを「単なるアートにしない」ためです。
今回は、提供された資料に加え、Web上に散らばっていた情報も収集し、日本ハム株式会社のサステナビリティに対する意識や取り組みを一つひとつ理解していきました。
ここで得た知識を土台として、インタラクティブウォールで表現すべき内容と表現の仕方について、食肉事業本部で展示会を担当する皆さんとともに考える時間を取りました。この共同作業を通し、日本ハム株式会社の担当者側でも、インタラクティブウォールの理解をより深めていただけたようです。
最終的に意識した表現のポイントは、大きく3つあります。
1つは、難しい情報をわかりやすく伝えるために、文字量を少なく、アニメーションやイラストで見せること。
もう1つは、「見て終わり」にならないように、体感することで印象に残し、理解を深められる仕組みにすること。
最後の1つは、最初からすべてを伝えようとすると情報過多になるため、「立ち寄った人に興味を持ってもらう」レベルを目指すことです。
これらのポイントを押さえた質の高いコンテンツを、できる限りスピーディに制作するために、社内のメンバーの適性を見て、テクニカルディレクターやデザイナーといったプロフェッショナルをチームにアサインしました。
チームメンバーは、自発的に展示会を見に行くなどして、見る人の背丈と目線の位置、重要な情報の示し方、色やイラストのトーンなどを検討。動きの起点となるタッチパネルについても、大人が手を伸ばして触れられ、かつウォール上に記載する他の情報を邪魔しない場所を探して、検証と調整を重ねました。
このように、それぞれが専門領域で試行錯誤を重ねつつ1つの物を作り上げていくプロジェクトは、ビービーメディアが得意とするところです。デザイナーも含め、チーム全員が企画段階から参画しているため、分かれて作業をするプロセスでも方向性のずれがありません。
普段から研究を重ねている最先端技術に、企画力、実践力、クライアントが求めるものへの理解力、クライアントにとっての最善を追求する熱意などを組み合わせて、一つひとつのコンテンツに作り上げています。
今回は、提供された資料に加え、Web上に散らばっていた情報も収集し、日本ハム株式会社のサステナビリティに対する意識や取り組みを一つひとつ理解していきました。
ここで得た知識を土台として、インタラクティブウォールで表現すべき内容と表現の仕方について、食肉事業本部で展示会を担当する皆さんとともに考える時間を取りました。この共同作業を通し、日本ハム株式会社の担当者側でも、インタラクティブウォールの理解をより深めていただけたようです。
最終的に意識した表現のポイントは、大きく3つあります。
1つは、難しい情報をわかりやすく伝えるために、文字量を少なく、アニメーションやイラストで見せること。
もう1つは、「見て終わり」にならないように、体感することで印象に残し、理解を深められる仕組みにすること。
最後の1つは、最初からすべてを伝えようとすると情報過多になるため、「立ち寄った人に興味を持ってもらう」レベルを目指すことです。
これらのポイントを押さえた質の高いコンテンツを、できる限りスピーディに制作するために、社内のメンバーの適性を見て、テクニカルディレクターやデザイナーといったプロフェッショナルをチームにアサインしました。
チームメンバーは、自発的に展示会を見に行くなどして、見る人の背丈と目線の位置、重要な情報の示し方、色やイラストのトーンなどを検討。動きの起点となるタッチパネルについても、大人が手を伸ばして触れられ、かつウォール上に記載する他の情報を邪魔しない場所を探して、検証と調整を重ねました。
このように、それぞれが専門領域で試行錯誤を重ねつつ1つの物を作り上げていくプロジェクトは、ビービーメディアが得意とするところです。デザイナーも含め、チーム全員が企画段階から参画しているため、分かれて作業をするプロセスでも方向性のずれがありません。
普段から研究を重ねている最先端技術に、企画力、実践力、クライアントが求めるものへの理解力、クライアントにとっての最善を追求する熱意などを組み合わせて、一つひとつのコンテンツに作り上げています。
サステナビリティ活動への理解が深まり、
事業部のイメージや評価も向上
こうしてでき上がったインタラクティブウォールが、以下の写真です。
来場者の視線をキャッチする明るい配色で、ポップで親しみやすいイラストをふんだんに使っています。フォントも角を落とした若干丸みを帯びたものにし、大人が見たときに「子どもっぽい」ではなく「かわいい」と感じるデザインを目指しました。
タッチパネルに触れるとアニメーションが作動し、食肉用に飼育している鶏のふんがエネルギーとして使われたり、化学飼料になったりする様子をウォール上で見ることができます。
タッチパネルに触れるとアニメーションが作動し、食肉用に飼育している鶏のふんがエネルギーとして使われたり、化学飼料になったりする様子をウォール上で見ることができます。
当日は多くの来場者がインタラクティブウォールの前で足を止め、タッチパネルに触れる様子が見られました。「サステナビリティ」というだけでは遠くに感じる取り組みも、イラストやアニメーションで可視化されると自分ごととして考えられるとの声も聞かれました。
また、社内からは「食肉事業本部の取り組み・展示が新鮮に感じた」との感想が上がったそうです。企業の将来に関わる取り組みにも関わらず、社内でも理解度と認知度が低かったサステナビリティの重要性を広く認識してもらうきっかけになったようです。
さらに、展示会でインタラクティブウォールを見た小売店などから「同じイラストを使いたい」「今回のような仕組みを、自分たちの課題解決にも活用できないか」といった問い合わせが寄せられているそうです。これは想定外の成果ですが、二次利用の形での提案や、新規プロジェクトにもつながるうれしい事例となりました。
また、社内からは「食肉事業本部の取り組み・展示が新鮮に感じた」との感想が上がったそうです。企業の将来に関わる取り組みにも関わらず、社内でも理解度と認知度が低かったサステナビリティの重要性を広く認識してもらうきっかけになったようです。
さらに、展示会でインタラクティブウォールを見た小売店などから「同じイラストを使いたい」「今回のような仕組みを、自分たちの課題解決にも活用できないか」といった問い合わせが寄せられているそうです。これは想定外の成果ですが、二次利用の形での提案や、新規プロジェクトにもつながるうれしい事例となりました。
プロセスハイライト
・クライアントに自社技術を体感してもらう機会を設定
クライアントをラボとスタジオを一体化させた自社施設に招き、技術を体感してもらうことで、「ビービーメディアに何ができるか」を理解してもらう。
・展示会の性質を踏まえ、インタラクティブウォールを提案
TECHPLA BASEでデモを体験いただいた結果、クライアント側で想定していたVRやARではなく、展示会の性質を踏まえてインタラクティブウォールを提案。
・クライアントのサステナビリティ活動について、情報を取集
クライアントのサステナブルな取り組みに関し、オンライン上に公開されているPDFなども含めて情報を読み込み、全体像を理解。
その理解にもとづき、クライアントの担当者とともにインタラクティブウォール上で提示すべき情報を整理。文字量を減らしてアニメーションやイラストで見せること、見る人に参加してもらうことなどの方向性を固めた。
・各領域の専門家をアサインし、制作を開始
質の高いコンテンツをスピーディに企画・実装できるメンバーをアサインし、制作を開始。来場者が大人であることを加味して「かわいさ」の程度を調整しつつ、ポップで親しみやすいテイストに仕上げた。
・展示会で、事業部として過去にない高い評価を獲得
足を止めて体験する人が多く、社長からも「新しいチャレンジをわかりやすく展示する意義」について高く評価される。
ビービーメディア側にも、日本ハム株式会社社内から展示に使用したイラストの二次利用や、同様の仕組みを使った自社課題の解決についても問い合わせをいただく。
クライアントをラボとスタジオを一体化させた自社施設に招き、技術を体感してもらうことで、「ビービーメディアに何ができるか」を理解してもらう。
・展示会の性質を踏まえ、インタラクティブウォールを提案
TECHPLA BASEでデモを体験いただいた結果、クライアント側で想定していたVRやARではなく、展示会の性質を踏まえてインタラクティブウォールを提案。
・クライアントのサステナビリティ活動について、情報を取集
クライアントのサステナブルな取り組みに関し、オンライン上に公開されているPDFなども含めて情報を読み込み、全体像を理解。
その理解にもとづき、クライアントの担当者とともにインタラクティブウォール上で提示すべき情報を整理。文字量を減らしてアニメーションやイラストで見せること、見る人に参加してもらうことなどの方向性を固めた。
・各領域の専門家をアサインし、制作を開始
質の高いコンテンツをスピーディに企画・実装できるメンバーをアサインし、制作を開始。来場者が大人であることを加味して「かわいさ」の程度を調整しつつ、ポップで親しみやすいテイストに仕上げた。
・展示会で、事業部として過去にない高い評価を獲得
足を止めて体験する人が多く、社長からも「新しいチャレンジをわかりやすく展示する意義」について高く評価される。
ビービーメディア側にも、日本ハム株式会社社内から展示に使用したイラストの二次利用や、同様の仕組みを使った自社課題の解決についても問い合わせをいただく。